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配線計画のタイミング
間取りが決まった時点でコンセントの位置を決めるという方法が理想的です。間取りは、家具や家電の位置を想定して作られています。その上で、室内の出入り口にも配慮してコンセントの位置を決められます。家具や家電、窓の位置に配慮せずにコンセントの位置を決めてしまうと、家具や家電を配置した時に、家具や家電、出入り口のドアの陰にコンセントが隠れてしまったり、コンセントの種類が適切ではないことに気が付いたりすることになりかねません。
ただ、その後、コンセントを追加したい希望が出てきた場合には、内装工事前までであれば、追加できる可能性があります。内装工事が済んだ後に、コンセントを追加すると、部分的に壁紙を剥がしたりしなくてはならなくなってしまいます。追加費用が発生する可能性もあります。
間取りが決まったら、購入予定の家具や家電を、間取り図に書き込んでいくと、コンセントが必要な位置が予測できます。ただ、間取り図の中に、家具や家電のサイズを反映させることは難しいと思いますので、施工を依頼する工務店に相談しながら、正確に書き込んでいきましょう。この作業は、コンセントの位置だけではなく、家具や家電を搬入したらデッドスペースが生まれてしまった、または予定の位置に収めきれなかったというような事態を防ぐことにも繋がります。
コンセントの種類
コンセントやスイッチは、日常生活の中にあって当たり前という地味な存在ですが、家電の使い勝手を良くする便利な機能を備えたコンセントもあります。場所とシーンに合わせたコンセントを使うことで、暮らしやすさが向上します。
一般的なコンセントは、1つから3つ差し込み口が壁についているコンセントです。このコンセントの他に、便利な機能の付いたコンセントや、床に設置するコンセントがあります。
- マグネットコンセント プラグが簡単に外れるようになっているコンセントです。小さな子供や高齢者が足を引っかけて転倒するリスクを抑えることができます。
- 抜け止めコンセント プラグをロックできるコンセントです。PCの足元は、コードがゴチャゴチャしてしまうことが多く、足を引っかけたり、間違えて引き抜いてしまったりというような事故を防げます。
- 扉付コンセント 差し込み口にカバーがついていて、プラグの刃を2本同時に差し込まないと扉が開きません。ピンなどを差し込んでも扉が傾き、片側だけに差し込まれる状態を防ぐので、子供のイタズラ防止に役立ちます。特に、夜間の足元を照らす目的の灯りなので、低い位置にあるフットライトと組み合わされているタイプは、子供の手が届きやすいのですが、扉付きになっていると安心です。フットライトの間隔は、掃除機のコードの長さに合わせて設置しておくと便利です。扉付コンセントには、照明スイッチと組み合わされているタイプもあります。このタイプは、普段は照明スイッチとして使い、掃除機など使用時には、扉を開いてコンセントを使います。通常、掃除機用のコンセントは床の近くにありますが、照明と組み合わされているタイプは、高い位置にあるので、抜き差しが楽です。
- 床用コンセント 床に設置し、普段は収納しておくコンセントです。使用時だけ蓋を空けたり、飛び出させたりして使うので、邪魔になりません。ダイニングテーブルの足元に設置しておくと、ホットプレートやIH調理器を使う時に便利です。扇風機や空気清浄機など季節家電は、ソファの近くに設置しておくと、コードを短くできるので躓く心配がなく、見た目もすっきりします。
- マルチメディアコンセント 電源、インターネット、テレビ、電話が組み合わされているコンセントです。リビングのテレビ回りにこのコンセントを設けると、家中の無線(Wi-Fi)のアクセスポイントになり、書斎や子供部屋、寝室に有線でも無線でも接続できます。テレビの裏のコードもすっきりします。
- USB付きコンセント USBコンセントと電源が組み合わされたコンセントです。家族の人数が多い場合には、スマホの充電に便利です。
- アースターミナル付きコンセント アースが付いているコンセントです。水がコンセントの跳ねる心配のある洗濯機や食洗器、消費電力の高い電子レンジなどに使います。
コンセントの位置
コンセントの位置は、家具や家電の位置、生活動線、コンセントの使用目的に合わせて決めていきます。場所別に具体的なコンセントの位置について考えていきましょう。
ダイニングキッチン
キッチンで使う電気製品には、冷蔵庫、電子レンジ、食洗器など、常時接続しておくタイプと、ハンドミキサーなど使用時だけ接続する家電があります。常時接続しておくタイプには、大型家電が多いので、購入予定の家電のサイズをカタログなどで確認しておくことが大切です。特に冷蔵庫は、消費電力が大きいので、安全のため高い位置にコンセントを設ける必要があります。冷蔵庫の高さに合わせた位置にコンセントを設けましょう。
パントリー内に調理家電を収納する予定であれば、配置計画に従って、コンセントの位置を決めていきます。ハンドミキサーなど使用時だけ接続する家電は、使いやすい位置とコードの長さを考え併せて、コンセントの位置を決めましょう。
リビング
リビングは、家族が常に出入りする場所なので、長いコードが床を這うことがないようにすることが大切です。足に引っ掛ける危険がなくなり、見た目もすっきりします。コードが溢れてしまいやすいテレビ回りにはマルチメデイアコンセント、扇風機や空気清浄機を使う場合には、ソファまわりに床用コンセントを使うなど、床にコードが這わないように計画しましょう。床用コンセントは掃除機をかける時も便利です。
壁掛けテレビにする場合には、テレビ裏にコンセントが隠れるように配置しないと、壁面にコードが見えてしまうので注意が必要です。この場合、壁の中を通して、オーデイオ機器やB-rayレコーダーと接続すると、壁にコードが一切見えずすっきりします。
書斎
最近はコロナでテレワークをする人が増えています。その為、書斎にもインターネット環境が必要になると思います。家庭内LAN が構築されていても、リビングから書斎が遠く、Wi-Fi電波が安定しない場合に備えて、Wi-Fi中継機を差し込めるコンセントを設ける、または壁に有線に繋げるポートを設けるという方法があります。どちらの場合も、デスクの位置と、扉の位置と開閉方法に合わせて、コンセントの位置を決めましょう。
寝室
ベッドサイドテーブルの位置に合わせて、ナイトスタンド用のコンセントを設けると思いますが、その際、USB付きのコンセントにしておくと、スマホの充電に便利です。
お掃除ロボットの充電スペース
間取りに合わせて、お掃除ロボットの充電スペース用のコンセントを設けます。玄関やリビングの大型収納内に設ける、または、階段下などのデッドスペースを利用するなどの方法が考えられます。
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新築時の間取りプラン作成では、決めなくてはならないことがたくさんあり、とても大変です。その為、地味な存在であるコンセントには、あまり注意が行かないものです。しかし、コンセントの種類の選び方と位置の決め方は、家が完成してからの暮らしに少なからず、影響があります。電気製品を安全に効率よく使うために、コンセントの種類と位置にも配慮した上で、間取りプランを進めましょう。
ライズクリエーションの家づくりへの想い
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