建築会社だから分かる“買ってはいけない土地”の見分け方15のポイント

買ってはいけない土地

 

憧れの注文住宅を建てる前に、ほとんどの人は「土地探し」から始めるはず。

立地や価格など様々な観点から吟味しなくてはいけませんが、その際に欠かさずチェックするべきポイントがいくつかあります。

そこで今回は、「買ってはいけない土地」を見分けるポイントについて詳しく解説します。

これからマイホーム計画を始める人は、ぜひ参考にしてください。

 

 


コラムのポイント

・後悔のない土地購入を成功させるためには、あらかじめ土地に関わるリスクについて把握しておかなくてはいけません。
・「買ってはいけない」とされている原因を探り、どこまで妥協できるかどうかを検討することも重要です。
・“ライズクリエーション”は、土地販売からお客様それぞれのライフスタイルにあった注文住宅やスタイリッシュな建売住宅の建設を数多く手掛けています。


 

 

 

土地探しはマイホーム計画成功のカギ

シンプルモダン外観

 

「マイホームを建てるぞ!」と思い立ったら、多くの人は住む街や間取りについて思いを馳せるでしょう。

しかし、いくら住みたい街で理想の間取りの家が実現できたとしても、快適な生活が実現するとは限りません。

なぜなら、土地の条件によっては後から不具合が出たり、資産価値が大きく下がってしまう可能性があるからです。

マイホーム計画において、土地探しは最も大切なポイント。

しかし、残念ながら市場には「買ってはいけない土地」や「要注意な土地」が出回っているのも事実です。

だからこそ、一般の方でも土地の良し悪しを見極めるための知識を身に付けなくてはいけません。

これこそ、マイホーム計画成功の“カギ”と言えるでしょう。

 

 

 

 

 

こんな土地には要注意!土地選びのチェックポイント“15選”

買ってはいけない土地

 

では、土地の良し悪しはどのようにして決まり、またどのようなポイントをチェックして選べばよいのでしょうか?

ここでは、土地購入前に確認すべき15個のポイントを紹介します。

 

 

 

(1) 周辺環境がいいか悪いか

 

土地を購入する際に広さや価格が注目されがちですが、ずっとその場所に住み続けるには周辺環境のチェックも怠ってはいけません。

駅やバス停、幹線道路までの距離などの交通アクセスに加え、犯罪数など治安についてや、学区、待機児童率、スーパーマーケットなど生活に欠かせない施設までの距離など、様々な側面からその地域の特性をリサーチしてみましょう。

家族構成や人生設計に合わせて、どのポイントに特化しているべきかを考えるのも重要です。

少々手間はかかりますが、ある程度候補の土地が決まったら、平日・休日、昼・夜など複数に渡って現地を訪れてみるのも良いでしょう。

 

 

 

(2) 交通量の多い道や交差点に近い土地

 

いくら周辺環境が良くても、交通量の多い道路や交差点に近いと騒音や排気ガスなどが気になります。

また、敷地から車を出す際にも時間がかかり、交通事故のリスクも高まります。

ただし、大きめの道路に面していたり交差点に近い土地は、価格が安くなっていることもあるため、コスト面でのメリットと生活面でのデメリットを比較して、納得のいく場合は購入しても良いでしょう。

 

 

 

(3) 周囲との高低差が2m以上ある土地

 

道路や隣地と2m以上高低差がある土地は「買ってはいけない」というよりも「要注意」です。

その敷地が周囲よりも低い場合も高い場合も、それぞれ法律によって厳しい建築条件が課せられます。

 

第5条(がけ)

高さ2メートルを超えるがけ(こう配が30度を超える傾斜地をいう。以下本条において同じ。)の下端(がけの下にあつては,がけの上端)からの水平距離が,がけの高さの2倍以内の位置に建築物を建築し,又は建築物の敷地を造成する場合には,がけの形状若しくは土質又は建築物の位置,規模若しくは構造に応じて,安全な擁壁を設けなければならない。ただし,がけの形状又は土質により安全上支障がない部分については,この限りでない。

2 前項本文の規定は,がけの上に建築物を建築する場合において,当該建築物の基礎ががけに影響を及ぼさないとき又はがけの下に建築物を建築する場合において,当該建築物の主要構造物(がけくずれによる被害を受けるおそれのない部分を除く。)を鉄筋コンクリート造りとし又はがけと当該建築物との間に安全な施設を設けたときは,適用しない。

3 高さ2メートルを超えるがけの上にある建築敷地には,がけのかたに沿つて排水溝を設ける等がけへの流水又は浸水を防止するため安全な措置を講じなければならない。

(引用元:茨城県建築基準条例

 

第四条
がけ(地表面が水平面に対し三十度を超える角度をなす硬岩盤(風化の著し いものを除く。)以外の土地で高さ二メートルを超えるものをいう。以下同じ。) の上にあつてはがけの下端から当該がけの高さの一・五倍、がけの下にあつてはが けの上端から当該がけの高さの二倍に相当する距離以内の場所に居室を有する建築物を建築してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。

一 がけの下に建築物を建築する場合において、次のいずれかに該当するとき。

イ 建築物の外壁及び構造耐力上主要な部分(がけの崩壊による衝撃を受けるお それのない部分を除く。)を鉄筋コンクリート造(がけの崩壊による衝撃に対 し破壊を生じないものに限る。)その他これと同等以上の耐力を有する構造と し、かつ、必要に応じ当該外壁の開口部からの土砂の流入を防止するための有 効な壁等を設置するとき。

ロ がけと建築物との間に、がけの崩壊に対して建築物の安全上支障のない塀等 が設置されているとき。

二 建築物を建築する場合において、建築物の位置ががけから相当の距離にあり、 がけの崩壊に対して安全であるとき。

三 建築物を建築する場合において、構造耐力上安全な擁壁が設置されているとき。

四 建築物を建築する場合において、がけの形状及び土質により、がけの崩壊のお それがないとき。

2 前項第三号の擁壁は、次の各号に定めるものでなければならない。

一 高さ五メートルを超える擁壁は、鉄筋コンクリート造であること。

二 擁壁の上部の地表面に雨水その他の地表水を排水することができるような排水 施設を設けていること。

(引用元:千葉県建築基準法施行条例第4条(がけ条例)について

 

つまり、敷地内や周囲との境に「崖」とみなされる高低差があれば、大掛かりな造成工事が必要となったり、土地の建築範囲に制限が生まれる可能性があるということです。

いくらその土地が安かったとしても、これでは結果的に損してしまいます。

また、崖に該当しない場合でも、周囲より低ければ雨水が大量に流れ込んでくるリスクも無視できません。

周囲から見下ろされているような感覚の中生活しなくてはならず、プライバシー確保の面でも気になります。

ただし、ある程度の工事コストをかけてでも“お釣り”がくるほど土地価格が安い場合は、あらかじめ建設会社へ概略プランの相談をした上で、購入を検討してみるのも良いでしょう。

 

 

 

(4) 敷地内の傾斜が大きい土地

 

周囲との高低差以外にも、敷地内の傾斜がきつい場合も要注意です。

なぜなら、平地よりも高額な造成工事や基礎工事が必要となるからです。

また、ハウスメーカーの住宅は、平坦であることが前提でプランニングされていることも多く、傾斜地では建設を断られてしまう可能性も否めません。

さらに、軟弱地盤の地域では、大雨や地震の際に地滑りを起こすリスクも高まります。

ただし、硬い地盤では災害時のリスクを踏まえる必要はそれほどありませんし、高低差や傾斜を生かして、スキップフロアなどの機能やデザインをプラスできます。

ですから、土地価格や理想のプラン、トータル予算を踏まえ、購入を検討してみる余地はあるでしょう。

 

 

 

(5) 借地権付きの土地

 

借地権付きの土地とは、その土地に対して地代(賃貸料)を払わなくてはいけないものを指します。

つまり、土地に別のオーナーがいるということです。

ですから、借地権付きの土地はそもそも購入できず、その場所に建てた家に住み続けるためには、永久的に地代を払い続けなくてはいけません。

この借地権が付いている土地の場合は、その上に建てた建物を無断で売却や建て替えることができなかったり、契約期間が満了する際には更地にして地主へ返すなどの厳しい条件が課せられます。

また、賃借契約の内容によっては賃貸更新が一切できないものもあるため、そこに住宅を建てることはかなりハイリスクです。

 

 

 

    (6) 再建築不可の中古住宅付き土地

     

    既に中古住宅が建っていて、それを解体して再建築したいと考えている場合には、建築基準法第42条「道路の定義」・第43条「敷地等と道路の関係」抵触しないか十分確認しなくてはいけません。

    その土地に建っている住宅が1934年以前に建てられた場合は、現在の建築基準法に定められた「接道義務」を果たしていない可能性があるからです。

    現在の法律では、住宅を建てる敷地は道路(原則として公道などの幅員4m以上のもの)に2m以上接していなくてはならず、一般的に旗竿(はたざお)敷地や、路地状敷地、袋地状敷地と呼ばれる土地はその条件をクリアしてない可能性があるかもしれません。

     

    旗竿敷地

    (引用元:国土交通省|建築基準法の一部を改正する法律案 改正概要|接道規制を条例で付加できる建築物の対象の拡大

     

    つまり、このような土地を購入した場合、道路の問題を解決しない限りは建物の建築許可はおりず、全く使えない土地になってしまうのです。

    ただし、土地へつながる路地が十分な幅を確保できていれば、再建築を許可されることもありますので、気になる土地が見つかったら、まずは管轄の役所へ相談しに行ってみましょう。

     

     

     

    (7) 敷地に面した私道権利が付いていない土地

     

    その土地が私道に面している場合、通常は、私道に接している敷地の持ち主で道路の所有権も分割するのが一般的なのです。

    しかし、稀にその道路に関する権利が土地に付随していない場合があります。

    所有権がない限り、道路の掘削は一切できず、万が一ライフラインの入れ替えをしなくてはいけない場合も、ご自身の一存では工事に踏み切れません。

    また、そのような土地を購入する場合、ローンの審査が通らないなどのケースもあります。

    道路の権利所有者が「車両の通行を一切許さない」というトラブル事例もあるため、私道に面した土地を購入する際は、その道路の権利状況についても併せて確認してください。

     

     

     

    (8) 建設時にセットバックしなくてはいけない土地

     

    建築基準法では、敷地に面した全面道路の幅員が足りない場合、その敷地の一部を私道として扱い、建物を建ててはいけないという決まりがあります。

    この決まりを一般的に“セットバック”と言い、これに該当すると敷地内で建物を建てられる面積が減ってしまうことになるのです。

    また、建物が建てられないだけではなく駐車場などに活用することもできません。

     

    第四十三条の二(その敷地が四メートル未満の道路にのみ接する建築物に対する制限の付加)
    地方公共団体は、交通上、安全上、防火上又は衛生上必要があると認めるときは、その敷地が第四十二条第三項の規定により水平距離が指定された道路にのみ二メートル(前条第三項各号のいずれかに該当する建築物で同項の条例によりその敷地が道路に接する部分の長さの制限が付加されているものにあつては、当該長さ)以上接する建築物について、条例で、その敷地、構造、建築設備又は用途に関して必要な制限を付加することができる。

    (引用元:e-Gov法令検索|建築基準法

     

    ただし、敷地面積に余裕がある場合はそれほど支障がないかもしれませんし、セットバックの対象となっていることで価格が安い場合もあります。

    ですから、問題点をじっくりと検討し、それに勝るメリットがあるようでしたら、購入してみても良いでしょう。

     

     

     

    (9) 抵当権付きの土地

     

    抵当権とは、住宅ローンなどの融資を受ける際に契約者の返済が滞った場合に金融機関などが対象不動産を売却し、その費用を返済に充てられる権利のことで、いわゆる“担保”と同じ意味合いです。

    抵当権付きの土地の場合は、その権利が付随したまま所有者が移転するため、前の持ち主が返済しなくなると、全く関係ないにも関わらず土地を手放さなくてはいけなくなります。

     

     

     

    (10) 競売物件の土地

     

    競売(けいばい)物件とは、金融機関などが抵当権のある不動産を差し押さえて、裁判所手続きをを経て、相場よりも安く売り出しているものを指します。

    「安いならお得!」と安易に購入を決めてしまう人もいますが、競売物件の場合は名義が書き換えられれば良いため、その土地に前所有者が居座り続けても、その立ち退き交渉は自分でやらなくてはならないなどのリスクが伴います。

    ただし、占拠などのリスクがないことがはっきりしていれば、それほど大きな問題はありませんので、運が良ければ好立地の土地がリーズナブルに手に入れられるかもしれません。

     

     

     

    (11) 歪な形の土地

     

    正方形や長方形ではない土地の場合、その面積をフル活用するのが難しいため、土地の価格が安く税務上の評価が低いため税金が安い反面で、売却しにくいというデメリットがあります。

    また、ハウスメーカーによっては、歪な土地での建設を断る可能性があるため、会社選びにも制限があります。

     

     

     

    (12) 隣地との境界がはっきりしていない土地

     

    比較的最近造成された土地は、きちんと測量がされており、隣地との境界がはっきりしています。

    しかし、造成後40年を超えているような古い土地の場合は、境界杭が立っておらず、境目が曖昧になっているケースも少なくありません。

    大抵は売り出される前に境界をはっきりさせているはずですが、稀に曖昧なまま売却されており、後から隣人トラブルに発展する可能性があります。

     

     

     

    (13) 日当たり・風通しが極端に悪い土地

     

    日当たりや風通しの悪い土地は、安く売り出されている場合があります。

    このような土地を見つけても、購入を即決してはいけません。

    なぜなら、いざ住宅の建築計画をする際に、部屋のレイアウトが難しかったり、室内が暗くじめっとした家になってしまう可能性があるからです。

    また、湿度が高いリスクもあるため、その対策をするために家の性能を上げなくてはいけないかもしれません。

    土地を選ぶ際には、朝・夕で現地を訪れ、日当たりや風通しを事前に確認してください。

    併せて、周囲の土地にマンションなど背の高い建物の計画がないかもリサーチすると良いでしょう。

     

     

     

    (14) 地盤が緩い土地

     

    地盤が軟弱な土地の場合は、住宅を建てる前に地盤改良工事が必要となります。

    そのため、その分のコストが上乗せされ、住宅本体にかけられる費用を減らさなくてはいけないかもしれません。

    ただし、中古住宅が建っている土地の場合は、既に地盤改良がなされている可能性もあります。

    地盤が軟弱であることが懸念されるエリアで土地を探す場合は、今まで地盤調査や地盤改良工事が行われているかを問合せることが重要です。

    また、水害リスクについても調べておくと安心でしょう。

     

    一口メモ

    その土地の地盤特性や災害リスクは、自治体のHPなどで調べることができます。
    (参考:
    土浦市|液状化危険度マップ土浦市|洪水ハザードマップ

     

     

     

    (15) 市街化調整区域内の土地

     

    土地は、大きく「市街化区域」と「市街化調整区域」に分けられ、それぞれ特性が全く異なります。

    市街化区域とは、街を活性化させるために、インフラを整備して宅地造成し、商業施設などを積極的に誘致できるエリアです。

    逆に市街化調整区域は、街の活性化を敢えて抑制し、無秩序に街が大きくなることを防ぐ目的があります。

    ですから、市街化調整区域内の土地は、建物の建設はおろか、建て替えやリノベーションに対しても自治体の許可を得なくてはいけません。

    万が一許可をもらえたとしても、建築できる面積に制限がある場合も多く、思うような住宅を建てられない可能性もあります。

    ただし、自治体によっては市街化調整区域内の建築に関する特例を設けているところもあるため、どうしても気になる土地が見つかった場合は、まずは管轄の役所へ問い合わせてみましょう。

     

    一口メモ

    私たち“ライズクリエーション”が拠点としている茨城県・土浦市内には、市街化区域=約3,294ha、市街化調整区域=約8,995haがあります。ですから、皆さんが住みたい街にも市街化調整区域があることが想定できますので、事前にそのエリアを確認しておきましょう。
    (参考:土浦市|都市計画の概要

     

     

     

     

    “買ってはいけない土地”は考え方によってはお得な場合も

     

    ここまで、土地を購入する際に気をつけなくてはいけないポイントについてお話ししましたが、「買ってはいけない」とされている土地でも、その原因を探れば、それほど大きな問題ではない可能性もあります。

    大切なのは、「買ってはいけない」と思われる原因が何なのかを探ること。

    原因が皆さんにとって妥協できるものであれば、値段交渉の材料として活用できるかもしれません。

    今回紹介したポイントに該当する土地は、どうしても売れ残ってしまうことが多く、売主にとっては多少安くしても買ってもらいたい気持ちが強い場合もあります。

    ただし、一般の方の知識で安易に交渉をしては危険なので、必ず“プロ”に相談した上で商談を進めましょう。

     

    重要ポイント!

    私たち“ライズクリエーション”では、不動産会社としての知見と建築会社としての経験を活かし、物件探しからローン相談、住宅の設計施工、アフターメンテナンスまで“ノンストップ”でお手伝いさせていただいています。
    当社イチ押しの土地の販売も行っていますので、ぜひご覧ください。

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    まとめ|土地探しの際はプロに相談を

     

    夢のマイホーム計画の大きな第一歩である土地探し。

    理想通りの土地をできるだけリーズナブルに手に入れたいですよね。

    しかし、残念ながら土地を買って後悔してしまう人も少なくありません。

    土地探しの際には、今回紹介したポイントを踏まえて、必ず“プロ”に相談してみましょう。

     

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    • 熟練した現場管理スタッフや施工スタッフによる「住宅建設」

     

    これら全てをワンストップで丸ごとお手伝いできる当社だからこそ、高品質の住宅をご提供できると自負しております。

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